(初掲:2009年1月3日)著者:ダン・ブラウン 角川文庫 2006/06/08
読んだの、随分前になるんですが……。
映画が完成したので(新聞広告で見た)、今更ながら便乗ってことで。文庫化されて、すぐ買って読んだ覚えが。しかし、作中でラングドン教授はハリソン・フォードぽい、と書かれてるのに、何で映画ではトム・ハンクスなんでしょうねぇ。
あの、今更言うまでも無く、超がつくほど有名な、『ダ・ヴィンチ・コード』の前作に当たる話で、ラングドン教授シリーズ第一弾ですが、文庫化はこっちのほうが後だったとゆー。
これ読んでないと、どういう風にラングドンがコンクラーベに関わって有名になったか分からんじゃないか!
個人的には、『ダ・ヴィンチ・コード』よりも、こっちのほうが面白かったと思います。時間制限ある中での、間に合うか!? 間に合わないか!? という、凄いはらはら感があったので。
それにしても、同シリーズのせいか、どーしても『ダ・ヴィンチ・コード』と比べてしまうのですが、こっちはとにかく人が死にます殺されます。『ダ・ヴィンチ・コード』でも、勿論殺人あるし、どっちも殺人事件で幕を開けるのは同じなんですが、こっちの『天使と悪魔』の方が、何度もラングドン本人も殺されかけるので、緊迫感があると思います。最後の最後まで。
『ダ・ヴィンチ・コード』は、どーしても最後の方で弛むというか。こっちは、最後まで弛んでない、と思う。
そして。きっちり、引っかかりましたよ、ええ、ミスリードに。いい読者です。
で、私、ずっと、フリーメイソンを「危ない秘密結社」だと思ってたので、その誤解も解けました。
それはさておき。
読者に対する印象付けって、本当に重要ですよね……。マクシミリアン・コーラーは、偏執的ともいえるほど科学を信仰し、カメルレンゴ・カルロ・ヴェントレスカは柔軟な思想も持つ、有能な教皇の侍従――って感じに。
だからこそ、最後の大どんでん返し! が非常に効果的になるんですが。
文庫の巻頭に、舞台となった場所の写真が載せられているのが、イメージの一助になってて良いですが、3巻分冊になってるから、とっつきにくい感が無きにしも非ずです。
コメントする